妙香の身の上話⑤|「死にたい…」僧侶を辞めようと思っていたどん底で訪れた転機

こちらの記事では、妙香が出家するまでの身の上話

妙香の身の上話①|「好きなことを思いっきり追求したい…!」と思っていた幼少期~中高生時代

妙香の身の上話②|ダンスと海外留学…徹底的に「好きなこと」を追求した大学時代

妙香の身の上話③|就職失敗でドロップアウト後、「坐禅しよう」と思い立ったお寺で出家することに

に続いて、妙香が出家してからオンライン活動を始めるまでのストーリーをまとめています。

前回の記事:妙香の身の上話④|厳しい修行生活とお寺でのプレッシャーで35キロまで激ヤセする

「生きていたくない…死にたい」僧侶を辞めようと思っていた矢先に訪れた、不思議な体験

僧侶でいられない自分に絶望し、死にたいと思うようになる

実家に戻ってからは、半ば自暴自棄な態度で生活していました。あるとき見かねた父から「お坊さんが、こんな(体たらく)でいいのかい?」という言葉をかけられ、辛うじて保っていた気持ちの糸が、プツリと切れてしまいました。

「わたしは僧侶として、まったく機能していない。でも…がんばろうとしても身体が動かない。これ以上、わたしにできることは無いし、生きているだけで邪魔にちがいない」

その日を境に髪の毛を剃ることをやめ、お経を読む声が出なくなりました。食事は一日一回の少量の玄米菜食のみで、水以外は口にできない日もありました。身辺整理のつもりで、部屋にあった荷物を片っ端から捨て続けました。

昼夜問わず声をあげて泣き、つかれたらその場で眠る…という生活を繰り返しながら、「毎日こうしていたら、いずれ干からびるか、意識がなくなって死ねるんじゃないか?仏なんて、いるんだろうか…?もし、本当にいるならこんな自分を死なせてほしい…」そんなことばかり思っていました。

「生かされている」という事実で、ハッと我に返った

死にたいけど、死ねない。生きる理由もないのに、生きている…そんな矛盾した想いに引き裂かれそうになる毎日に疲れ果て、やがて「死にたい」という気力さえも尽き果てていました。というよりも「自分が生きているのか死んでいるのかよくわからなくなった」というほうが近かったのかもしれません。

 

そんな状態が数か月ほど続いたある日、不思議な体験をしました。

 

ぼんやりと実家の畳の上に寝そべって宙を眺めていたとき、急に自分の心臓の音が全身に響き渡るのを感じました。

散々「死にたい」と思っていた自分の意思とは裏腹に、心臓の力強い鼓動が次々と打ち出されていく様子に、「この身体は、自分自身のモノではないんだ」という純粋な驚きを感じました。

 

やがてそれは、手足の先まで広がり、自分の身体を越えて、波紋のように外側へどこまでもどこまでも広がっていきました。次第に自分の内側と外側の世界が脈打つリズムが同調し、その心地良さに身をゆだねていると、その波がスッと引いていきました。

 

その瞬間を正確に描写することは出来ないのですが、あえて言葉にするならば「あらゆるもの全てが高速で動いているがゆえに静止している」という状態であり「自分もその状態の一部であると同時に全体性そのものでもある」という状態だったような気がします。

 

やがて、突如その状態が自分の身体の内側に収斂され「ああ…わたしは生きているんじゃなくて、生かされているんだ。わたしは、最初から最後まで、ここにいるんだ…」突然そんな想いが浮かび、深い安堵感に包みこまれました。

 

ずっと探していた相手を発見し/発見されたような、懐かしい何かに再開したような…そんな心地がしました。

 

***

 

お読みいただきありがとうございました。

続きの記事:妙香の身の上話⑥|ゼロから「禅」を学びなおし、オンラインで「僧侶として活動できる場所」をつくる

長くなりましたが、次回で最後の記事です。引き続きお楽しみいただければ幸いです。

合掌

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